言語保育セラピスト養成講座in宮城 開講中

昨年8月に前期2日を行った「言語保育セラピスト養成講座in宮城」の後期講座3日間が今日から仙台で始まりました。
前期から引き続き受講される方に加えて、後期からの受講生や保育心理士のフォローアップとして受講される方など、20人を超える熱心な受講生は、仙台七夕の最終日の賑わいを横目に、4コマの講座を無事に終えました。
ことばの保育支援がこの地に根付くことを祈って・・、あと2日。私の1日からの東北入りも最終コーナーを回りました。

これから京都講座や四国講座、ぷろほでの言語保育技術講習もあります。たくさんの保育者が「子どもたちのことばの発達支援」に対して自分ができることを学ぼうと待っています。1歩1歩ともに歩めることがありがたいです。

保育に携わる全ての人へ、学びの場を提供します。
現場で必要とされる専門知識を、3か月で習得することができます
特定非営利活動法人 子どもと保育研究所 ぷろほ
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言語保育セラピストへの思い

ぷろほのfacebookにも書いたけれど、「言語保育セラピスト」養成はぷろほの使命の一つだと思っている。保育者が日常の保育の中で子どものことばのつまずきに対応して保育支援(治療ではない)を行ってゆく。その背景には「ことば」に対するぷろほの想いがある。
受講生が感想に書いてくれたように、ことばは「話したいこと」と「聞いてくれる人」が不可欠である。そして、この二つは、治療の中ではなく日常生活でこそ得られるものである。
ことばの教室で「おたーさん」と発音する子が何度「おかあさん」と言わされても、そこにはお母さんがいるわけでも、今お母さんに何かしてほしいわけでもないとすれば、それは「ことば」ではない。2歳の時に自閉症と診断されたある子どもが、テレビや電子おもちゃの一切を禁じて数ヶ月後に、車の後部座席から「おかあさん!」と呼びかけ、「はあい」とお母さんがこたえると、何度も「おかあさん!」と呼びかけるシーンは感動する。これが「ことば」である。

まず、「言いたいと思う気持ちや内容」をどれだけ豊かに体験するか、そして、「誰かがしっかり聞き取ってくれる人になるか」が子どものことばを促す最大の要因である。

それは英語でも同じ。まず、子どもが何を話したいのかをしっかり聞き取ってほしい。そして、英語しか分からない相手に何とか伝えたいと思った時に、「英語ということば」が獲得される。「いまThis is a pen と言いたいかどうか」などお構いなしの英語教育が、日本の子どもたちが6年間英語を学んでもしゃべれない現状を作っている。
子どもに豊かな体験としゃべりたいほどの感動、そしてしっかり聞いてくれ、共感してくれる相手・・・保育の現場がそのような場であってほしい。

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認定こども園になる前にぷろほで学ぶ

今、ぷろほには、27年度から認定こども園になる予定の園から、主任と園長候補の先生(それぞれ別の園)が、3ヶ月受講に来ておられます。
いままで幼稚園だった園が未満児を受け入れることに、はじめは不安や保育への悩みがあった先生方が、最終月に入った今、新たなスタートに意欲を燃やしておられます。
認定こども園予定の園での次期リーダーにとって、今ぷろほで学ぶチャンスです!感想(抜粋)を紹介しましょう。

☆・・0・1歳の発達を保障してあげることがどれだけ大切なことなのか、講義を受けながら強く感じました。全てが子どもの安心のためであること。実際の保育の様子も4園見学させて頂きましたが、子どもたちの落ち着いている様子に驚いたのが正直な感想です。新しく始める0~2歳の保育で私がやりたいのはこの保育だと思えました。・・・
ぷろほに来て、いろいろなことを感じ、考え、混乱したり、立ち止まったり、自分でもこんなに一気に体験できることに驚いています。本当に来れてよかった、2ヶ月目を終えて心からそう思っています。

☆・・まさに保育が問われている今、子どもたちの育ちが危うくなっている中で、子どもの側に立った保育を行って行くことが急務です。
そして、0・1・2歳児の保育がいかに大切であるかということも学ばせてもらいました。幼稚園が認定こども園として行ってゆく時には、そこをしっかりと学んでおかなければならないとも思いました。
保育者中心の一斉保育のあり方から、0・1・2歳という最も幼い命を預かることによって、必然的に変わらざるを得ないのではないかと思います。
幼稚園が3歳以前の子どもの発達を分からないまま、それぞれの家庭での育ちが違う子どもを受け入れ、親ウケする保育のみをしていたのでは、ますます子どもは安心できる場を失ってしまうでしょう。
一人ひとりを大切にすることを、より具体的に子どもの姿をしっかりと見れるようにして、発達を保障できる保育を常に考えてゆく基盤をぷろほで得ることができました。

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休講中は講演旅

mini_140ぷろほの第2月目が終わった夜から東京へ。そして昨日は茨城の某大学の子ども未来研究所主催の一般講演会と内部の教員やOBのための研修会。講演会は「子どもの発達とメディアの影響」、研修会は「相手の立場に立つ、一人称トレーニング」。特別支援や看護学などの大学教員の先生方、園長先生たちも「一人称ワーク」を熱心に学んでくださり、それぞれの分野で生かしてくれそうな感触が嬉しい。
この大学、大学院に保育専攻があるが大学院に行っても新たに取れる資格はなく、2種などの数字が変わるだけ(?)で、他の4年制大学と差別化を図るため、ぷろほの言語保育セラピスト養成講座を取り入れてはどうかという話になった。
資格認定大学になるための一定の基準はあるが、大学院の科目に設定して、外部や学部生も受けられる科目にして・・と新たな夢が広がった。うまく連携が作れるといいな♪

帰りに水戸で下りて、弟と久しぶりに呑んで話して。二人で呑んで話すとか、ひょっとしたら60年姉弟やってきて初めてかもしれない。水戸でしか食べられない所・・と所望して、納豆づくしのメニューがあるところにつれて行ってもらった。納豆の天ぷらが美味しかった。しっかり糸をひいたものをカラリと揚げている。

お互いに、学びの多い家族に恵まれたね・・という話をして、深夜の東京へ戻った。

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春期、折り返し~

「受講生の感想から」
園から3ヶ月離れてきている私の所へ、、保育者から電話があり、「Aくんからいじわるされるから、怖いから行きたくない」と子どもが言っていると、数人の保護者から電話があったという。
保育者たちは、Aくんが荒れている原因は何だろうと考え、園では楽しそうに遊んでいるけどね・・と話していたけれど、どうすればいいか分からなくなり電話してきたようだった。
ぷろほで「まずは当事者に聴くこと」と学んだばかりだったので、「いじわるされた、怖いって言っている子たちに話聞いてみた?」と聞くと、全くそこへの視点がなく、Aくんばかりにとらわれていたようだった。「まずは、子どもたちに気持ちを聴くことから始めようか」と伝えると、「そうですね!明日聴いてみます」とはじめより声が明るくなったのが分かりました。

「(どうやって乱暴を止めようかと)困っているのはその子たち」と今は思えますが、ぷろほに来ていなかったらきっと私もその中で「なんでだろうねぇ~」と言っていたと思います。「~ねばならない」「~すべき」とがちがちだった私の頭に、いろいろな学びが入り、それが少しずつ繋がってきているように感じます。

学びが繋がってきて、実践に役立つものへと変わってゆく第2月。終了する講座の感想から受講生の学びの深さが伝わってきます。今期も開催できてよかった~。

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ぷろほの企業秘密公開 その2

保育園でのお昼寝の様々な課題へのちょっとした知恵。

寝付きが悪い、すぐに起きる、寝起きが悪い・・

それぞれの対応策は違います。(ぷろほでは、一つずつ教えますけど、ここでは省略して)一つだけ、共通して実施して欲しいことを公開しましょう。
上記のような課題がある子どもたちだけでなく、全ての子どもにて欲しいことです。

「レッグウォーマーをして寝かせてください。」
足首は、静脈が皮膚近くまで来ています。足首が布団からでていることが増える今の時期、足首の冷えはそのまま血液の冷えとなって心臓に戻ってゆきます。これが眠りを妨げます。特に悪夢を引き起こします。
レッグウォーマーといっても、お母さんの冬用の靴下をかかとで切ったものでいいですよ。それを子どもの足首に履かせてお昼寝(夜もした方がいいです)をさせてください。眠りが安心したものになるでしょう。
これは漢方医からの知恵です。

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小児オナニーの相談

このところ、立て続けに小児オナニー(性器いじり)の相談があった。
愛情不足を不安がる母親、気をそらす方法を聞きたがる保育者、注意したり怒ったりする父親や祖父母・・・。そんなことではないのに・・・。
子どもが訴えているのは「触覚ニーズ」
五感のうち、触覚だけが感覚器が決まっていない。さらに、生まれた当初は「触覚防衛」といって、何かに触ったら避ける方向に筋肉が収縮するようになっている。それが、たくさん気持ちよく触ってもらって、おっぱいや気持ちよい声と一緒にたくさん触られることで、触覚が拓かれてゆく。「触られて気持ちよい」は学習の結果なのだ。しかし、この学習が不十分な子どもが増えているわけ。
たくさん気持ちよく触られていない・・けれど、人は気持ちよさを求め、何かの拍子に性器を触ることが手っ取り早く気持ちよさが得られることに気づいてしまう。他の触覚感覚が拓かれていないから、それに固着する。
こう考えれば、対策は自ずと生まれてくるはず。ぷろほの企業秘密だけれど(笑)、あまりにこの頃悩んでいる保育者や保護者が多いので公開します。
「身体の他の部分の触覚の気持ちよさを拓いてあげること」
乳児はタッチケアやベビーマッサージでもいい。幼児は、お風呂ごっこを日常の遊びに持ち込む。部屋にベビーバスを用意し(お湯は入れない)、様々なお風呂グッズ(百均には手触りの違うたくさんのグッズがある)を用意して、上半身裸になってお風呂ごっこ(身体を洗ってやる、擦ってやる、お風呂上がりにはマッサージ)をする・・・。家でも寝る前にこんな遊びをしてもらいたい。
実践した園では、年中さんなら2週間。年長だと1ヶ月続けると消えてゆきますよ。
つまり子どもの「性器いじり」を、「触覚ニーズが満たされていないよー」というSOSと捉え、そのニーズを満たすための遊びを工夫して提供する保育を展開すること、それがぷろほで伝えたいことです。

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できているつもりでできていない「相手の立場に立つ」こと

mini_140土曜日は山口県の保育研修で、「子どもの立場に立つ」という基本をワークショップを通して体験して頂く、約200人参加の研修だった。
分厚い参加者の感想が届き、「やれているつもりだった子どもの立場に立つということが、いかに独りよがりだったかに気づいた」「何度言っても言うことを聞かないではなく、何度(子どもが)アプローチしても分かってやらないのは私で、それでも諦めずにまたアプローチしてくれていたのに、私は『何度言ったら分かるの!?』と怒っていたのだと思ったら、申し訳なくて涙が出ました」「子どもに寄り添っていた『つもり』だったが、『それで子どもが安心する』までには至っていなかったことに、このワークで気づいた」など、ありきたりの感想ではないレポートに、皆さんの心に届いたことを感じさせて頂いた。
「相手の立場に立つ」「子どもの視線で」とは、保育関係の講師なら誰でもいうことで当たり前のこと。それは野球のコーチが「とんでくる球の芯を捉えて、バットを思いきり振ればヒットは打てる」というようなもので、そう聞いたからと言ってすぐにヒットが打てるなどとは誰も思っていないし、そう言うだけでそのトレーニング方法を提示しないコーチなど、誰も信用しない。
でも、保育指導者の中には「どうしたら相手の立場に立てるのか」の練習方法も提示せず「ほら、芯を捉えていないから凡打になった」とだけ言うような人も少なくない。
私は、「相手の立場に立つための練習ステップ」を作って30年間実践してきたことを「あなたの一言 ワークブック」にまとめた。(ぷろほでは「保育心理演習」)今回それを使っての研修で、これだけ多くの参加者でありながら、皆がその気づきを共有でき、園内研修で展開する方法を身につけて帰ってくれたことがありがたい。

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フォーラムシアターから見る子どもたち

フォーラムシアターという演劇の手法をつかって、NPO「子どもとメディア」の活動として学校現場と関わって5年になる。今日は、その脚本家とコーディネイター役のメンバーからSOSがあって、打ち合わせ。
このプロジェクトは、脚本家や役者、表現教育家がメンバーを組んで、学校に行き、表現ワークやお話作りのワークを積み上げて最後に提供するのが「フォーラムシアター」である。
まず役者たちによって、お父さんはテレビばかり、姉はケータイ、弟はゲームというメディア漬けの家族の1シーンが演じられ、コーディネイターが子どもたちから意見をもらって役者にオーダーし、即興で劇を演じ変えてゆきながら家族のコミュニケーションが感じられる芝居に変えてゆく。出される子どもたちの意見によって、やる度に結末は変わるから役者も即興力がある人でないとできない。
シアタープロジェクトと銘打って5年前から実施しており、学校が文科省からの助成金などを申請して呼んでくれる。5年間に九州だけでなく、島根や鳥取、山口など30以上の学校で上演してきた。

しかし・・である。子どもたちから出てくる意見から感じる子どもたちの現状が、もはや看過できないというのだ。
表に出てくる問題は「テレビを切るという選択肢が子どもから出てこなくなった」「目を合わせて会話するという意見が出なくなった」ということ。つまり、テレビが付きっぱなしで、目を合わせずに、ぼそぼそと聞かれたことに応えながら食事をしている子ども。子どもたちはそれでいいというのだ。それが日常だから違和感がないのだろう。

だが、もっと背景に「家族が関わろうとしない方向に向かう」「先の意見で上手くいかなかったら、それに積み上げるのではなく、全く別の提案をする」「意見は言うが、より詳しく聞かれると考えようとしない」など、今の子どもたちの大きな課題が見えている。
メディア漬けのためにコミュニケーションが上手くいかない家族をどうしたらいいか・・という課題をもってのフォーラムシアターだが、「それぞれの部屋で好きなことしたらいい」という意見には愕然としたという。

子どもたちの「失敗しても平気だよ」ということばが「だって本気じゃないもん」という意味だと、どれだけの教師が知っているだろう。勝負の結果で大事なのは「勝って嬉しい」ではなく「負けなくてよかった」であり、負けないためには勝負をしないことも子どもの選択肢であると、大人は知っているだろうか?

学校の日常の一部にしか関わらないフォーラムシアターのメンバーだが、演劇で鍛えた彼らの感性のアンテナは子どもたちの現状を鋭く感じ取って報告してくれた。
脚本の書き直し方向を話し合って終わったが、今の学校教育、子どもの育ちがこれでいいはずがない・・と、大きな課題を預けられた気がする。

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砂プロの今年は・・・

昨年、「除染のために砂を撤去されてそのままになっている福島の園に、九州から砂を運ぼう」と砂遊び復活プロジェクトと称して、2回にわたって10tトラックにいっぱいの砂を福島県内の6園に運びました。
さて、今年は・・と福島の園に問い合わせたところ、「砂は昨年入れたものがあって、今は要らない」ということと、「震災後に生まれた乳幼児の身体運動能力の発達が気になる」「特に外遊びが少ないことから発達が遅れる感覚統合遊びが室内でも保障されることが必要」とのご意見を伺い、今年の福島支援は砂ではなく乳幼児(とくに1~2歳児)の感覚運動遊びを助ける室内遊具を福島の園に送れないかと検討中。
理事会、総会を経て決定したらまた報告します。
福島の保育者や園から「こんな物が欲しいよ」とオーダーいただけると嬉しいです。

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