保育所保育指針

「保育所保育指針は上等な素材です。でも、どんな上等な素材も、料理の仕方を知らなければ、食べることはできません」私の保育所保育指針の講座は、こんな言葉で始まります。
これまでの指針の講座の先生方は、「この素材が、どんなに素晴らしいか」を語っても、「どう料理したらいいか」は語らなかったので、保育士たちは、素晴らしい素材であることは知っていても、料理して食べることはできなかったのです。
「私は料理の仕方を教えます。そして、今日は一つだけ皆さんと作ってみます。でも、それで皆さんが、この上等の素材を全部食べられるようになるわけではないです。自分で、何度も作ってみなくては、自分の食べ物にはなりません。」
この例えは、とても分かりやすかったらしく、感想にも多く書かれていました。

「料理の仕方(読み解き方)のコツ」は2つ。その一つは文頭に「どのような保育をすれば」をつけ、指針の文言を分節や文章ごとの細切れにして、最後に「・・な子どもが育つか?」をつけて自分に問い返すということです。そしいくつかの例を挙げて、試食してもらいます。(こだわって読み解くって面白い!と思ってもらうということです。)
その後のワークでは、3つの指針・要領共通の「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」の文章に、その読み解きを試してみます。

その感想を少し紹介します。「指針は使いようによって保育士の宝になると実感できた」「どのようにすれば?をつけて考えていくと教えていただき、指針の見方や考え方が変わりました」「その素材の料理法は?と実際に二人で考えて話し合うことで、指針の深い意味にたどり着くことができた」「読み解き方で指針が身近になりました」「いままで指針を読み流していたことに気付き、これからは読み解いていきます」「ほしく甫保育指針を料理する方法、園での研修にすぐに活かしていきます」「料理する作業は想像以上に難しかったですが、ワクワクするので、料理が上手にできるようになりたいです」

たくさんの素晴らしい先生方が年月をかけて練り上げた文章です。その料理の仕方をもっと教えて、現場が活かせるようにしていきたいものです。短大で教えていた時代から、学生から「保育指針の授業がいちばんおもしろかった!」と言われていた私の読み解き方です。
ここには書ききれません。保育所保育指針の講演や指導をされる先生方にこそ、一度「保育所保育指針料理法」の講座をしたいような気持ちです。

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不思議なご縁、旅先で保育の話

かつて、私のクラスにいて中途退学した教え子が、やはり資格を取ろうと思って行った通信制の大学で出会って、「心理に興味がある」というその人を私に紹介したという不思議なご縁のM保育士。いま神奈川にいるというので、横浜の娘のところの駅近くで、昨夜会って食事をした。

今の保育園(会社組織のたくさんの園を経営しているようだ)でも、園長より主任より勤務が長く、信頼されているらしく、たくさんの保育の話をした。特に支援や配慮の必要な子どもに目が行き、今は個別支援を中心に関わる立場にいて、3か月で自分が関わっている6人はほぼ落ち着いたという。特別支援教員の免許を取って、特別支援コーディネイターという立場で活躍してくれそうな人だ、いろいろな先生方に学びをつなぎたい。

その中で、いつもその保育士が引っ掛かることとして次の様なことが語られた。
「すぐ(部屋や園庭から)飛び出す子がいて、いくらダメだと言っても効果がなかった。巡回指導の先生が『保育士の気を引こうとしているだけだから無視するように』『目を合わせずに、とめて反対を向かせる』と指導され、そうしたら、その関わりをとても嫌がったが、結果としては出ようとしなくなった。」他にも、「すぐ立つ子は、立とうとしたら膝を押さえつけることで、『立たなければ、嫌な(痛い)ことをされない』と教えることで、座っているようになる」という指導があり、その子は座っているようにはなった。しかし、目を合わせずに近づいてくる保育者をとても嫌がることと、座っている時の辛そうな表情をみると、結果が出たからと言って、これでいいと思えない。」と悩んでいた。
さすが、この保育士の感性は素敵だ!

私はこう話した。
「気を引こうとしているから無視するように」とは、多くの心理士や巡回指導者が助言するけれど、私はそれはNeglectという虐待だと思っている。気を引こうとしているのなら、「ちゃんと気を引かれてやる」ことが大事で、「無視することで諦めさせる」は虐待と同じこと。その指導が多くの子どもたちの自尊感情を育ちにくくしていることに専門家と言われる人たちが気付いていない。
ただ!!(ここからが大事!)悪いことをした時に気を引かれるのではなく、普通の時(悪いことは何もしていない時)に気を向け、声をかけ、認めることが大事で、普通の保育者はそのいう子どもが何もしていない時は声をかけず、悪いことをした時だけ声をかけてしまうから、それが強化刺激になってしまう。何もしていない時に声をかけることができるのが「ぷろの保育者(ぷろほ)」。

その保育士は、「座っていなかった子に、『今日は座り方が上手だった』と褒めるようにしたら嬉しそうに座るようになった・・・あれでよかったんですね!」と嬉しそうに話してくれた。
「いつか、関係園の全体研修にお呼びしてもいいですか?園長もお願いしてって。いつでも先生の都合に合わせますって」と。ありがたいご縁がまた繋がった。

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お母さんの声

20年ほど前に、ある小児科医から「赤ちゃんが泣いている時に誰の声を聞かせると早く泣き止むかという研究を20年来しているけれど、やはりお母さんの声がいちばん早く泣き止むんだよ」と伺ったことがある。そのときに、「やはりお腹の中にいるときから聞いている声は安心できるんでしょうね」とお話していた。

ところがそれから10年ほどして、その小児科医が「山田さん、前に言っていたことね、最近違ってきたんだ。お母さんの声と同じ言語の女性の声との差がなくなってきたんだよ!」と不思議そうに言われた。
もうその頃「子どもとメディア」の活動をしていた私には、ピンとくるものがあった。おなかの中にいるうちから聞いているからお母さんの声で泣きやむのであれば、お腹の中で聞く体験が減ってくれば、それが安心材料にならなくなるだろうということだ。
赤ちゃんの聴覚が完成したのち、臨月になったお母さんが誰かとしゃべれば、その声は赤ちゃんにも伝わる。しかし、お腹が大きくなってあまり外に出なくなった妊婦のコミュニケーション手段は、あっという間におしゃべりではなく黙って文字を打つことに変わってしまっていたのだ。
それでは、赤ちゃんがお母さんの声をお腹の中で聞くことが激減するのも道理である。

私が短大で教鞭をとっていたころ、学生に「あなたの身近に妊婦がいたら、メールやLineではなく、電話をしなさい。相手がしゃべる声は赤ちゃんにも聞こえていて、それが生まれてからの安心感につながるのだから・・」と話していた。
いまは、このようなネットを通して伝えているが、これが多くの方の耳に(?)届いたらいいなと思う。

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ぷろほ春期総合演習研究発表&修了式

2018年度春期もあと2日を残すのみとなりました。滋賀から、徳島から、長崎からの受講生が卒業します。
最後の20日は、午前中総合演習研究発表、午後は修了式です。
おいでいただける方はどなたでも大歓迎!

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熱中症になりやすい身体・なりにくい身体?

暑い日が続きます。熱中症のニュースにも心痛める季節です。
近年の気温の高さも異常ですが、子どもが熱中症になりやすくなったようにも感じませんか?熱中症になりにくい身体とはどういう身体なのでしょうか?

それは「汗をかく」ということにヒントがあります。
人間の身体は全身に汗腺を持っていて、暑いときはそこから汗が揮発することで体の熱を奪う仕組みになっています。
人類の汗腺の数は、生まれた時は同じそうですが2歳までにどんな気候環境で育ったかによって「能動(汗をかくことができる)汗腺」の数が変わるそうです。

たとえば2歳までを熱帯地域で毎日大量に汗をかいて育てば、ほぼ100%の汗腺が能動汗腺になる(ちょっと動いても汗が出る)けれど、日中もあまり気温が上がらない地域で汗をかかずに2歳まで育つと、能動汗腺は30%ほどに止まる(あまり汗をかかない)のだそうです。

本来日本人は60%程度が能動汗腺だったのだけれど、今の日本人はそれが30%くらいになっている子どもも多いといわれます。つまり、汗をかかず、熱が身体にこもりやすい日本人が、各家庭にエアコンが行き届いて涼しい中で2歳までを過ごすことができるようになった1990年台ころから増えていることに、私たちは気付かなければなりません。

だから、保育者には「夏でも赤ちゃんをクーラーの中に置きっぱなしにせず、2歳までは、必ず一日に1回はエアコンのないところで動くことで、汗をかかせること」(もちろんその後は行水やシャワーで汗を流し、昼食後は涼しいところでお昼寝)と伝えてきました。

でも、それを知らない保護者や保育園は、一日中涼しい所に乳幼児を置いて、汗腺が30%ほどの子どもを作り出してしまい、その子が3歳過ぎて園で炎天下走り回ったり、学校で校庭に長時間いたりすると、熱中症になりやすい状態になるわけです。
2歳まで、あまり汗をかかないようにエアコンを効かせた中で育てた保護者の方はそのことを園や学校に伝える必要があります。
今育てている方々、どうぞ、一日1回は汗をかいて、それを流して食事をし、寝るときはしっかり快適温度で寝かせてください。

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キャリアアップ研修の追加講座を!

秋期に保育士等キャリアアップ研修の3日間集中講座を企画します。

★専門分野別研修「障害児保育」10月11日9:30~10月13日12:40 (牧野桂一・山田眞理子)

★専門分野別研修「乳児保育」11月14日13:30~16日16:40 (山田眞理子、吉柳三枝子、大屋省子、原陽一郎)

★保育実践研修「感覚統合」9月13日9:30~15日12:40 (新城玉恵、山田眞理子)

県からの追加承認もいただきました。「障害児保育」「乳児保育」「感覚統合」の3科目を、各3日間(15時間)実施します。通常の講座とはちょっと違った組み合わせもあって、学びがお得になっています!

3日間連続なら、遠方からも2泊3日で受講できるメリット!園の中のスペシャリスト育成のため、是非ご利用ください。

ただ、定員は25名と限られています。行政や企業は100人ー200人で講座をやりますが、そんな一方的な講座でキャリアアップになると私は思っていないので、学んだ方がその後に活かせるように、しっかり組み立てています。ここで一緒に3日間学ぶ仲間のつながりも、これからの宝になるでしょう。

受講申し込みをお待ちしています。

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小児オナニー

Facebookでぷろほの講師のおひとりが書いていたものに、コメントの形で一部書きましたが、すこし細かくお伝えした方がいいだろうと思って、こちらに書いておくことにします。

小児オナニーは大人のマスターベーションと違って、触覚欲求の局在化と思われます。それは、五感のうち触覚だけが感覚器が決まっていなくて、しかも他の感覚が感覚細胞によるキャッチであるのに対して触覚だけは触覚防衛で生まれるのです。
つまり、肌のどこかに何かがふれると、その反対の筋肉が収縮して、反対側に曲がるということです。狭い産道を通って生まれてくる哺乳動物は、触覚防衛反射を持っていなければ、生まれ出ることができないからでもあります。
その触覚が、「気持ちいい」となるのは、生まれた後に気持ちよくたくさん触ってもらうという経験の積み重ね、学習の結果なのです。
でも今の子育ては、おんぶをはじめとして親子が身体接触して育てることが、以前に比べて格段に減ってきました。そのような子育ての中、気持ちよく触ってもらうことが少ないままだと、子どもは何とか自分で自分を気持ちよくさせようとしてしまうと考えてみることもできます。

そう考えれば、小児オナニーを見つけた時にどうしたらいいかは、簡単です。気持ちよく体のほかの部分を触ることをたくさんしてあげてほしいのです。簡単に「気持ちいい」を体験できる性器だけでなく、「身体のほかの部分もこんなに気持ちいいんだ!」という体験を、子どもとの間でどれだけ作り出すことができるか?なのです。お風呂ごっこやマッサージごっこで楽しくです。
小児オナニーを見つけた保育園で、お風呂グッズや体をこする様々なグッズを買い入れて、クラスでお風呂ごっこをしっかりしたら、4歳児は1週間で、5歳児でも1ヶ月で小児オナニーが止んだという報告もあります。

どうぞ、「叱らない」だけでなく、子どもから発せられているメッセージを受け取ってください。

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2017年度冬期講座、あとわずか

2017年度は、教室の移転という大きな変化があり、なかなか更新できませんでしたが、元気です!3月23日は冬期の総合演習研究発表会と修了式です。

2017年は「保育士等キャリアアップ研修」という、ぷろほが6年前にスタートした時に願った保育者のためのスキルアップ研修の場の保障に国が動き出し、2018年度のキャリアアップ研修指定機関にぷろほも認定されました。
ぷろほの講座を基本受講することで、キャリアアップ研修としての分野別専門研修を4分野受講終了したことになります。
来年度に向けた大きく一歩を踏み出します。
4月には、「言語保育セラピスト講座」「乳幼児メディアアドバイザー講座」の年間予定もアップします。
また、「ことばの発達」に関する小冊子も新刊出版されます。

2018年度も、子どもと保育研究所ぷろほを、どうぞよろしくお願いいたします。

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あけましておめでとうございます

いよいよ、飯塚教室で冬期スタートです。
2018年のぷろほは、様々な保育界の動向に対応して、忙しく活動を展開してゆきます。見逃せないですよ!
絵画療法や個別支援の初日は嬉しいことにいっぱいです。

他の科目の科目受講や部分受講は開講日の1週間前まで可能です。と言っても、冬期は7日から開講。お待ちしています。

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生活発表会は生活から

生活発表会やお遊戯会の季節ですね。
生活発表会では、多くの園で「劇」をやっていますが、さてその指導をしている先生方の中のどれほどの人が「演劇」の経験があるのでしょうか?演劇の経験もない先生が指導する「げき」は、ただ教えられた動きとセリフを大きな声でいうものになっていて、時には主人公役が場面によって入れ替わったりと悲惨で、子どもの「表現」でもなければ「やる気」もないため、日本の子どもたちの多くが「劇嫌いになってゆく」元凶になっているとも思えるのです。
山田は、元演劇部でした。そして、子どもたちのために選んだ保育園は「創造保育」という、子どもがその主人公になって1年中を遊びきり、それを舞台にも乗せる園でした。
そしてその後、子どものためのドラマスクールの活動、インプロワークなどに触れることによって、いまぷろほでは、絵本からその年の子どもたちが選んだ遊びを展開する中で、運動会も発表会も構成してゆく保育が生まれています。
H保育園は、ドラマワークや絵画療法、表現療法(文芸)などを複数の保育士が受講し、生活発表会を大きく変えてきた園です。
今年の様子を少し紹介しましょう。

H保育園の生活発表会。
「表現」は、当日の舞台の上で起こるドラマをそのまま保護者に見てもらう形で展開される。
3歳児。春ころに作った積木の象に、「ハウリー」と名付けた子どもたち。ところが、総練習の日、大好きな象のハウリーがいなくなった。探していると、ピエロと一緒にサーカスにいるという手紙が届く。さて本番の日、子どもたちはサーカスにはうりーを探しに行く。

4歳児。ずっと大切に過ごしてきた宇宙のたまご。散歩もお昼寝も一緒、一緒に遊んでも来た。生活発表会の日の楽器演奏も一緒に舞台に乗っていた。
ところが、宇宙人のお母さんが返して欲しいとやってきた。客席から近づいてくる宇宙人のお母さんに舞台に固まる4歳児。卵を返すのか返さないのか?宇宙人のお母さんと宇宙語でのやり取りが始まる。

5歳児。大好きな担任が拐われた!ヒントのかけらを一つ一つ集めて取り戻せるのか?
本気で取り戻したいのか?!

ハラハラドキドキの3時間でした。
その後、振り返り会で伺った1年の流れを紹介しましょう。

2歳児 「パパお月様とって」
そもそも1歳児から「おつきさまこんばんは」の絵本が好きだったので、2歳児は「パパお月様とって」を題材にしようと思う。とにかくお散歩に行っても、何をしていても「お月様はどこにいる?」「あれもお月様のお友達かな?」とどこにでもお月様を見つける毎日。
そして、お月様のお友達のお星さまを作って部屋の天井から下げたり、窓に張ったりする夏。どんな色にするかなどいろいろ考えて作ったお星様と過ごす毎日。お母さんにも家で作ってもらって、夏の保育参観に持ってきてもらい、部屋にたくさんのお星さまになった。ところが、親子が裏山に散歩に行っている最中にその星が無くなった!!あちこちを探し回る子どもたち。その間に、それぞれの裏に金平糖を張り付けた星は園庭のあちこちに・・・。それを見つける子どもたち、そして大喜びで「星ってどんな味?」と金平糖を口に保育参加が終わる。
運動会は、巧技台を使って梯子渡りをしてお星さまを取ったり、星をタイヤに乗せて運んだり。
秋から「お月様を作ろう」に展開。お月様ってどんな形?子どもによって三日月から満月までいろいろ。子どもたちは自分の作ったお月様をもってお散歩やあぶくたった、かくれんぼなど毎日を過ごす。担任はニコニコ顔のお母さんお月様をもって遊んでいた。
生活発表会総練習(リハーサル)の日。そのお月様が無くなった!探し回る子どもたち。「こっちにあるみたいよ」の声に舞台へ行くと、そこに子どもたちのお月様が!それをもって、舞台の上でいつものように遊んで総練習終わり。
1週間後の本番までの間に、各家庭では子どもに内緒で「ハシゴつくり」が園からお願いされた。当日をれを隠して持参し、観客席に座っているお父さんたち。一方、子どもたちが今まで見たこともないほど大きな(直径1m以上)お月様を作って、副担任にもサプライズをたくらむ担任。
発表会当日、また子どもたちが作ったお月様がない!しかもニコニコ顔だったお母さんお月様の顔が泣いている!(まだ乾いていなかったお母さんお月様の顔のマジックが持った拍子にこすれたので、子どもたちはお母さんお月様がけがをしたと大急ぎでバンドエイドを張った!・・これは、ひとつ前の出し物くらいのタイミングで各保育室で行われているドラマだが、もう舞台は始まっていて保護者は幕の開かない会場で待っている。)
「また、あそこじゃない?」という子どもの言葉に舞台に行く(ここで幕が開く)が、そこにはない。しかも、客席も明るいので、「まだ昼間だからお月様でないんじゃない?」「夜になるまで遊んで待とう」と子どもたち。舞台上で、あぶくたったやかくれんぼ、わらべ歌などして遊んでいる間に、客電がだんだん落ちて暗くなってくる。
「あ!」 袖の幕の間から大きなお月様が見えた瞬間、子どもたちと副担任は絶句!!もちろん取ろうとして飛びつくが2歳児で届くはずがない。舞台上からの「パパとって~!」の声に、待ってましたとばかりに手作り梯子を持って舞台に上がってゆくお父さんたち!
それでも一人ひとりのはしごでは届かない。ハシゴをつなげて、やっとその大きなお月様が取れた!
その後も毎日その大きなお月様と遊んでいる子どもたち。保育室では狭いのでホールに行くまでの廊下を、必ずその梯子を並べてその上を歩いてゆく2歳児である。

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