20年を経て ~教え子からもらう宝物~

もう20年近く前の卒業生が、ある施設の施設長になって福岡に戻ってきた。
そこに4月から勤めた保育士が、たまたまぷろほの講座を受けていて、今日受講後に私に話しかけた。

「先生、わたし施設の本の係になって購入するようにと施設長に言われたのですが、施設長が「版画の のはらうた」を入れるようにと最後に言ったんですよね。私知らなくて、ネットで検索しても「のはらうた」は普通の詩集しか出てこなくて、「版画の」と施設長が言ったのが、どれか分からないのですが、山田先生に聞けばわかるかなと・・・」
もちろんぷろほには数冊の「版画のはらうた」があるから、紹介して「読んでみて?」と貸したが、施設長の彼が絵本の担当者に「版画のはらうた」を指定したことが、なんとも嬉しい!

実は彼が(4年制大学を卒業後に保育士を目指して)、私が勤める短大に入ってきた(20年近く前の)1年生の前期、私の「ことば」の授業の副読本は「版画のはらうた」だった。
そして、その中から1つの詩を選んでその主人公になった気持ちで朗読するのが中間試験だった。彼はそれを覚えていて、その施設にくる子どもたちに、読んでその世界を感じとってほしいと願ってくれたのだ!

そして彼は1年で自分の生きる道を見つけて退学しているので1年しか付き合いはないのだが、その短い期間の出会いでも、彼は私が授業で使った本を、自分の施設に置こうとしてくれている!

私は「版画のはらうたⅠ~Ⅲ」に加えて、「ひとくち童話」「おはよう童話」「きもちのキセキ」を紹介して、その施設に来る子どもたちに、温かい世界もあるよ・自分を信じていいよと伝えたいと願った。

カテゴリー: 新着情報   パーマリンク

コメントは受け付けていません。