できているつもりでできていない「相手の立場に立つ」こと

mini_140土曜日は山口県の保育研修で、「子どもの立場に立つ」という基本をワークショップを通して体験して頂く、約200人参加の研修だった。
分厚い参加者の感想が届き、「やれているつもりだった子どもの立場に立つということが、いかに独りよがりだったかに気づいた」「何度言っても言うことを聞かないではなく、何度(子どもが)アプローチしても分かってやらないのは私で、それでも諦めずにまたアプローチしてくれていたのに、私は『何度言ったら分かるの!?』と怒っていたのだと思ったら、申し訳なくて涙が出ました」「子どもに寄り添っていた『つもり』だったが、『それで子どもが安心する』までには至っていなかったことに、このワークで気づいた」など、ありきたりの感想ではないレポートに、皆さんの心に届いたことを感じさせて頂いた。
「相手の立場に立つ」「子どもの視線で」とは、保育関係の講師なら誰でもいうことで当たり前のこと。それは野球のコーチが「とんでくる球の芯を捉えて、バットを思いきり振ればヒットは打てる」というようなもので、そう聞いたからと言ってすぐにヒットが打てるなどとは誰も思っていないし、そう言うだけでそのトレーニング方法を提示しないコーチなど、誰も信用しない。
でも、保育指導者の中には「どうしたら相手の立場に立てるのか」の練習方法も提示せず「ほら、芯を捉えていないから凡打になった」とだけ言うような人も少なくない。
私は、「相手の立場に立つための練習ステップ」を作って30年間実践してきたことを「あなたの一言 ワークブック」にまとめた。(ぷろほでは「保育心理演習」)今回それを使っての研修で、これだけ多くの参加者でありながら、皆がその気づきを共有でき、園内研修で展開する方法を身につけて帰ってくれたことがありがたい。

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