種が芽を出す

私はあちこちの講演や研修で「種を蒔いている」のだと思う。その種を土に埋めるのは保育者たち。そして、保育実践や子どもたちの中に芽が出る。
私はそんな瞬間にはほとんどで会うことはないが、そんな報告があるとたまらなく嬉しい。
12月の「タッチケア&わらべうた」を受講された先生から「講習会で学んだタッチケア&わらべ歌は、園の0.1.2歳児の子どもたちにかなり浸透してきました。
子どもたちが自分の番を待つ間、隣の友達に自分がしてあげる姿が何とも言えない可愛さがあります😊」とメールがあった。「今年のお遊戯会で、0歳児のお母さんたちにもステージに上がっていただき、一緒にやってみたいと考えています。0歳児は、いっちく たっちく たえもんさんがブームです。歌い始めると、みんなが自分の指のつまんで寄って来ます。」って可愛い!

そして、園の研修に伺った時にお話ししたチェーンブランケットや足裏の刺激のことを早速実践して、「鎖を縫い付けたタオルケットを作ると、寝つきの悪い3歳児が気に入って使って寝ています。
足をごそごそしてしまう子どもが自分で人工芝を手ごろな大きさに切ったものを、必要なときに足元に置いて使っていたりします。自分たちの心がけひとつで保育がかわると、振り返りながら、若い職員たちに一つひとつ理解してもらっています。」
種が芽を出している姿が目に浮かびます。保育実践の中に種を植えてくれてありがとうです。

保育に携わる全ての人へ、学びの場を提供します。
現場で必要とされる専門知識を、3か月で習得することができます
特定非営利活動法人 子どもと保育研究所 ぷろほ
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大学教員と園のリーダーのための特別保育講座

私自身もそうでしたが、大学院で教育学や心理学、美術や体育、音楽などを学んで保育系養成校に就職して、さて保育者になる学生たちに、保育に繋げて自分の専門を伝えることができるのか?
私が就職した30数年前はそれでも現場から学びながら大学教員も育ててもらいましたが、いまは大学の状況もそんな余裕はなく、保育現場はさらに緊急の助言を必要としています。また、園長になる立場だ(園長になる立場の人と結婚してしまった)が、保育は専門ではないと言う方々も多くいます。
保育が専門でない大学教員が自分の専門の周辺領域を保育に繋げながら学ぶ機会を作りたい、園長が保育を幅広い目で見る視点をと、ぷろほでは、2017年2月26日~2月28日に、3日間の大学教員と園のリーダーのための特別講座を開きます。
「保育者になりたい学生のために、新人保育者のために、この視点で学びを深める手伝いを!」そんなヒントが満載です。
ただいま受講者募集中。
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冬期開講準備中

冬期は開講されます。科目受講の皆さん、どうぞ。

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チェーンブランケット

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キルトの間にチェーンを入れ込んだブランケット。以前の保育研修の時に「なかなか寝付けない子どもに、重みのあるチェーンブランケットを掛けることで落ち着く」という話しをしていたら、寝付けない子どもに困っていた保育士さんが早速作って実践。それまで寝付くのに一時間くらいかかっていた子どもが、10分ほどで熟睡し、やがてその子は要らなくなって他の子どもに・・。その園ではいくつかのブランケットを作って寝付けない子どもに使っている。
今日行ったら、「山田先生に御礼のプレゼント」と手作りのチェーンブランケットを頂いた。チェーンは取り外し可能で、重さを調節できる上、汚れたら外してブランケットだけを洗濯可能!すばらしいプレゼント!これからの保育研修には持って行ってみせますね!

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「改訂児童福祉法」勉強会 

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先日、元児童相談所所長・元西南大学教授である淵上先生を囲んで、3月に改訂された児童福祉法の勉強会をしました。以下、皆さんにも知っておいていただきたいポイントを報告します。

以下、淵上先生のお話の要点
今回の児童福祉法の改訂は、第1条、第2条が大きく書き換えられた画期的なもの。
その第1条に「子ども(日本語訳は児童)の権利条約の精神にのっとり・・」と明記され、それまでの「愛護されねばならない対象としての子ども」から「権利の主体としての子ども」という大転換がある。
日本の子ども関連の法律の中ではじめて「意見の尊重」と「最善の利益の優先」が具体的文章として書かれた。
他の条項は一部改訂がなされていくだろうが、第1条の改訂はおそらく50年以上なされないと思われるため、この精神に基づいた子ども施策のあらゆる転換がこれからの社会を担う我々の使命。

まず日本における「子どもの権利条約」を学び直すところからが必要。日本は子どもの権利条約を批准(1994年)してから、子どもへの認知や環境の改善について国連から3回に及ぶ勧告をうけており、3回目は改善が見られないことから「強く政府に勧告する」と書かれている。

第2条「・・児童の年齢及び発達の程度に応じて、その意見(この日本語訳の妥当性については後述)が尊重され、その最善の利益が優先して考慮(この日本語訳についても後述)され・・」という文章に関して、最も違反していると気づくのは、関心や理解度の異なる子どもたちを一日中同じ部屋に置いて同じ授業をする日本の学校システムである。
特に「教育が競争的である」ことは3回とも指摘されているがその改善は大学入試における方法の変更にとどまり、日常の学校教育システムの改善には踏み込んでいない。
この背景には、そもそも1947年に児童福祉法が制定されたときの、当時の厚生省と文部省の確執がある。最初の案の中には「児童の福祉と教育」に関する法律であることが書かれていたが、文部省が「教育は自分の領域だ」と主張して「教育」の言葉を削ったため、児童福祉方の福祉の言葉の持つ意味が限定されることとなった。そのまま70年、今でも子どもに関する法律が「教育基本法」と「児童福祉法」に分かれていて、幼児期の教育をはじめ、行政に影響を与えている。

子どもの権利条約の中の文章の訳語に見え隠れするあれこれ
1,福祉:日本においては welfareを福祉と訳し、そこには「保護を要するマイナスをゼロにしてゆく視点」があるが、子どもの権利条約で福祉と訳されている単語はほとんどwell-beingである。これは、日本で言う狭い意味での児童福祉ではなく「子どもの幸せ」とでも訳されるべきものである。

2.第一義的(Primary):第2条2項で、「児童の保護者は、児童を心身共に健やかに育成することにおいて第一義的責任を負う」とうたわれているprimaryは、保護者に対しては第一義的と訳されているが、同じ単語が国や地方公共団体が主語になったとたんに「優先的に」「主に」と訳される。ここから何を読み取るかが大事。

3,子どもの意見表明権(Views):意見表明権については、日本においてよく問題にされる。その最悪なものは「子どもに意見表明権やらやったら、勝手なことばかり言うようになる」というおじ様方の言い分である。権利はやるものではなく、そもそも子どもも国民であるから、基本的人権として保障されているものであり、それを奪っていたことに気づこう。
意見も言えない小さい子ども波動するのかと聞かれることもある。子どもの権利条約で言われている「意見」の言語は「View」であって「opinion」ではない。
そしてこのViewsには、とらえ方・感じ方・思い・願い・見え方をいう意味が含まれ、子ども一人ひとりが「感じる自由」を持っており、「意思を持つことを尊重」されて生きることが保証されるというのがこの条項なのだ。「勝手なことを言うようになる」等とはほど遠い。

その他、話された大事なポイント
☆権利とは「自分が自分の主人公である」という認識。
☆教職課程や臨床心理士の課程の中の必須科目に「児童福祉」がないことが、学校現場やスクールカウンセラー・相談室に様々な課題を残している。
☆生存権・発達権の上で妨害的に作用するものは排除する義務が大人にはある。
☆問題が出てきたときは、それをバネに新たな仕組みを開拓するチャンスである。
☆子ども自身が意見を聞いてもらえると思っていないし、子どもの権利条約なんて机上の空論としらけている。意見や思いを聞いてもらえた体験のある子どもをたくさんにしてゆくしかない。
☆厚生労働省の中で、「雇用均等・児童家庭局」とまとめられてしまっていたものがやっと「子ども家庭局」が独立するという情報がある。「子ども家庭省」になるまで推し進めよう。

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園選びは大事!

私は我が子をいれたい園が筑豊にしかなかったので、関西から筑豊に主人の職場を変えてもらって、家を建てて転居した人間です。子どもにとって幼児期を過ごす場の選びは、それだけの価値があると思っています。

昨年、子どもさんが園に行きたがらず困り果てたお母さんから相談を受け、幼児期の大切さを考えると、その子に合わない場所で我慢した幼児期を過ごすことの害の方を強く感じて転園を勧めました。
そのお母さんがメールをくださいました。

「早いもので、先生に息子の保育園のことで泣いてご相談してからもう1年、息子が無事に転園してからも1年が経ちました。
前の園へはあんなに行きたがらなかった息子ですが、この1年、1度も「行きたくない」と言ったことがありません!

毎日笑顔で楽しそうに、園でのことやお友達のことを話してくれます。先生方が全身で息子を認めて受け止めてくれるので安心するのか、ものすごく落ち着いて、かんしゃくやパニックも滅多にないです。
私も穏やかになった気がします(笑)

感覚の過敏さも去年よりだいぶ落ち着いて、やっと最近、オムツじゃなくてトイレでうんちもできるようになりました。

本当に保育園って、子どもの心を育てる大切な場所ですね。
去年先生に背中を押していただき、思い切って転園して正解でした。
いくら感謝してもしきれないほど感謝しています。」

どうぞ、自分の子どもを一番に、園をしっかり選んでください。

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チェーンブランケット(子どものニーズ・その2)

1467117435383九州各地の保育園・幼稚園に、年に数回のペースで保育スーパービジョンに伺う。長いところはもう10年以上続いている。
事例にあがった子どもへの対応を一緒に考えてゆくのだが、その園の全保育士が参加する形の園だと、園全体の方向性の基盤になっているのを感じる。

以前にも書いたが、私は種を蒔いているだけだ。その種を子どもの日常という土壌に植えて、水をやって発芽に導くのは保育者たちである。そして、その後にその園に行ったときに、その実践と結果を伺うことが出来るのは至福の喜びである。
昨日の園では、昨年度の後半に「身体の緊張が高く、眠りが安定せず、感覚過敏が感じられる乳児の事例が相談された」。抱っこしている間は眠っていても、下に下ろすと起きてしまう子どもは多いが、この子はそれが極端だった。

最近、感覚統合グッズの中に「チェーンブランケット」というのを見つけていた。毛布に鎖を縫い付けた(販売されているものはそんな簡単なものではないが)もので、一定の重さを子どもの身体にかけることで、かえって落ち着いて眠れるという。何カ所かの園で紹介して「買うと高いから手作りしてみて?」と言っておいたが、この園でもその子に使ってみたという。写真のようにチェーンをキルティングに縫い付けて、それをタオルケットを半分にして縫った袋の中に入れて使っていた。

それまでは、1kgの米袋を入れたクッションを乗せて圧を掛けていたが、チェーンブランケットに替えたらみるみる落ち着いて、1~2ヶ月後にはブランケット無しでも眠れるようになって、半年後の今は不要となり、いまは4月に入園してきた他の子に使っているという。
もちろん、それ以外にも身体の緊張を解くためのタッチケア&わらべうた等も実施していて、子どもの安心のためのできうる限りの工夫をしている園だが、これまでの助言をどんどん実施した上での新たな課題に向き合っている保育士たちの姿に、「この園と出会ってよかったね」という子どもたちの報告を何例も伺うことが出来て、幸せな気分でホテルに帰った。

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子どものニーズに応えて

13348851_969044056547735_1356824096_n「子どもは必要のないことはしない。特に様々な課題を持っている子どもは、いっぱいいっぱいの中でどうしても、そうしなくては自分が壊れるからしているのだろう。
でもそれが、周りにとって困ることであるなら同じ行動を困らない方法に変えて提示することが保育者のするべきこと。
友だちに噛みつく子がいたなら、噛みつけるものを渡す。髪を引っぱる子がいたら、引っぱってもいいものを探す・・それが保育者のするべきことで、叱って止めるだけなら素人のおばさんでもできる。」・・そんな話しを講演や講義だけでなく、あちこちの園のスーパービジョンでもします。
そんな園の中の一つで、今日「先生の話を聞いて、子どもがタグが好きだから、一つのタオルハンカチにタグをいっぱいつけました!」と!
事例にあがったその子は、そのハンカチを握って満足そうでした。

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保育者の専門性を高める場が日本にある?

いま、国会も注目している保育現場の保育士不足。そして、待遇改善。
その記事の左下に「専門性高める育成を」という論考がある。私は30数年保育者養成をした立場から言えば、「保育士になるためのハードルを高くするのではなく、保育士になってから学び直せる場が欲しい」しかも「保育現場に必要な高くて具体的な専門性を学べる場が欲しい」と思って、何年もにわたって様々な形を検討した。

図1「大学の専攻科に作る?」「大学院?」「養成課程を細分化してレベルを上げる?」「保育士会などの研修を充実?」・・・でも、どれも実践的かつ効果的とは言えなかった。
とうとう、自分が理想とする形を自分で作るしかなかったわけで、それで生まれたのがこの「子どもと保育研究所ぷろほ」。
2時間程度の研修で専門性が上がる訳がない。
大学に併設すると学生募集効果が問われ、またその大学にすでにいる先生を使わなければならない。
現場で必要な専門性は、大学院の修論を書くというようなことではない。
感覚統合、虐待、絵画療法、心理学、保育心理、ワーク・・・現場が必要とすることは多岐にわたっていて、一大学の教員でやれるレベルではない。
だから、3ヶ月入学型のぷろほになった。保育士の専門性を確実に高められる場が日本に生まれた!

そして、短大・大学の先生方も、自分の専門以外の分野を保育の視点で学べる場所が必要だと思う。ぷろほにはそんな方々もきている。
2016年度に、新たな出会いが生まれること陽射しを感じながら・・。

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「強迫的な子どもたち」 (星和書店) を翻訳したのは33年前

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ふと、人と話していて33年前に仲間たちと翻訳した「強迫的な子どもたち」(ポール L. アダムス)を、思い出して取り出してみた。

1994年に再版されたときに書いた文章はそのまま今の若者たちに繋がることに戦慄を覚えた。
大学院生が無謀にも翻訳に取り組んだこの本は、今の日本の子どもたちにこそ、必要なのかもしれない。

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