助言は生かしてくれる保育者がいてこそ

6月に保育研修に来た園の、今年2回目の保育研修。
前回のアドバイスを受けて実践したことと、その結果の報告から始まる。
特に前回、保育者1人に6人という定対数を、4人の保育士で24人の子どもを見ればいいと勘違いして、24人をずらりと並べて1人の先生が朝の会。トイレも24人を並ばせて、4人の保育士が順番に流れ作業・・という姿に、「保育は算数じゃないの!1:6というのは、1人の保育士が6人の子どもに関わるようなサイズじゃないと2歳児には伝わらないから!」ときびしく言ってしまった2歳児がどうなっているのかがとても気になっていた。
前回2歳児の事例として上がったのは、自分のロッカーが分からず、いつもウロウロしたり他の子の所に入れたりするという子どもだった。私はそれに対して「2歳児に分かる数はまず2まで。だとしたら、全ての子どものロッカーが、何らかの目印から一番端か2番目になるように工夫して?」と言って帰った。
先生はすぐに実践してくれ、その子に、ロッカーはどこがいいかを聞いてくれた。その子は端から2つめを選び、自分の好きなサクランボのシールを貼ると、翌日からロッカーを間違えることがなくなったという。そして、お話しするときに6人のサイズで話すようにしたら、とても良く伝わるし、保育士も楽・・と報告する2歳児の担任は、前回の研修のあと大泣きしたと言うが、今日はすがすがしかった。
4歳児には、「約束は守る方が約束するもの。4歳児ならもう自分たちで作れる」と助言したが、4歳の担任はすぐに実践。絵本を読んでもらう時の約束を子どもたちに決めさせたら、いままでの「お口はチャック」ではなく、「膝を立てて手で鍵」と決めて、それ以降はちゃんと守るようになったという。
先生方は子どもたちの変化に驚くが、助言をすぐに工夫しながら実践した先生方に拍手!そのせいか、今回は先生方が困っている事例が激減し、時間の半分は「ことばの保育支援」の具体的なレクチャーをさせていただいた。

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