3月9日  宮城県 南三陸・気仙沼

今日は打ち合わせが夜にあるだけなので、今まで行けなかった南三陸から気仙沼まで行ってみることにする。震災後の石巻より北に行くのは初めてである。

石巻から30分。南三陸に近づくと、沿岸部の壊滅状態が見えてくる。南三陸町は海に面したひとかたまりの町。何度も映像で見た風景が目の前に広がる。防災センター、病院、市庁舎などのビルの残骸と跡形もなく片付けられた家々。高架線路はあちこちで寸断されている。

市庁舎の裏に商店街ができて、開店したばかりだというので「さんさ商店街」に寄る。

一軒の衣料品店に入る。南三陸のネームが入ったバッグを買い、少し話を聞くと、海から200mの所に店があったその夫婦は、地震があってすぐに津波の危険を感じて避難したという。高台の親戚の家に避難したが津波はそこまできて、2階に上がり首まで水につかって助かったという。そこのおばあちゃんは84歳だが、立ち泳ぎで頑張って助かって、風邪もひかなかったと笑っていた。350年続いたという店は跡形もなく、今は仮設からプレハブのこの店に通っている。商店街の人たちがまた一緒に店を出せて、おしゃべりもできて、喜んでいる…と話してくれた。儲かるかどうかより「することがある」ことが生き甲斐だと。

南三陸を抜けて気仙沼に向かうが、途中の沿岸部の村落(本吉地区、大谷地区)は壊滅状態。復興などまだ遠い印象。

夜は、高田子どもクリニックで佐藤先生と再会、情報交換。

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