夏の講座からの感想を紹介

夏の間にあちこちでさせていただいた講演や講座の感想が届く。受講生のことばに力をいただく。

〇最初に聞いた「子育てがうまくできない親や周りとうまくいかない子どもが、私たち保育者を必要としている」という言葉は、全国の全ての保育者に聞いてほしい言葉だと思いました。
そのような親や子どもを嫌悪するのではなく、困っているからこそ保育者が手をさしのべ、手助けをしなくてはいけないのだと思いました。
気になる子どもの行動の背景に、乳児期の体験が関係しているという話しもよく聞きますが、今日は「どの体験が何に繋がっていて、何が欠けているとどうなるのか、保育で補うには何をしたらいいか」を詳しく聞くことができたので、子どもをしっかり観察して、欠けている部分を体験させてあげることが必要だと分かりました。

〇先生がおっしゃった「愛着形成不全の兆候」は私の園でもあり、いろいろと園の子どもたちの姿を思い浮かべながら聞いていましたら、あの子どもたちは今辛さを抱えているんだな、それに対して私がもっともっとしてあげられることはこんなにもあるじゃないかと目が覚める思いでした。
保育方法にはいろいろあるにしても、一人ひとりを大事にして、子どもが安心できる保育をする。そのために保育者は何をするのかを考えて、子どもたちの居場所作りをしてゆきたいと思いました。

〇先生のお話を聞いて「ごめんなさ~い」の一言でした。今まで出会った子どもたち、そして自分の子どもたちに本当に申し訳なかった。生まれてからの関わりの一つ一つに、勉強したつもり、わかったつもりになっていたこと。なかなかこういうお話を聞く機会もなく、なかなか勉強しなかった自分。
でも、先生のお話で、これからの目標と目標の根っこになるものを示していただきました。母親としての保育士としても後悔のないよう、真摯に子どもたちと向き合っていきたい、向き合っていかねばと思っています。

〇「保育者が困った時は、子どもたちのSOS」という一言が、とても印象に残りました。私たちを困らせようとして指示を受け入れないのではなく、今の自分がいっぱい一杯で先生の指示を受け入れる余裕がないというSOSと捉えてあげられるかどうかで、自ずとかけてあげるべきことばが変わり、関わり方が変わってくるような気がします。

〇今まで、保育をする中で「この子目線が合わないな」「落ち着かないな」など気になる子にたくさん出会ってきました。また、発達が気になる子についての研修も受けてきましたが、自分の中でピンとくるものがありませんでした。
今回、山田先生のお話しを聞いて、目が覚めるような・・何と表現したら良いのか分かりませんが、本当に学ばせて頂きました。「保育者を困らせるのは、子どものSOS]という言葉は胸が痛かったです。

〇「落ち着けない」「すぐ泣く」「友だちに噛みつく」「もういい・・としない」など、SOSを出している子どもに、どうしてあげたらSOSを受け入れることになるのかを考えようと思った。そして、「その子がいたから私はここに来れたんだ」「その子が私を導いてくれたんだ」と捉えるのがプロの保育心理士であるという先生の言葉がズシンと心に落ちた。

〇子どもの発達不全はまさに今の保育現場に多く、その背景にある様々なものもその通りだと思いました。たとえば、身体の発達不全の背景におんぶが関係していることなども、目から鱗でした。背筋や側筋、這い這いをしない子、そして言葉のつまずきなどが、お話を聞く中でもつれた糸がほどかれるように繋がっていきました。

〇ことばの教室に週1回、普段を知らない先生が慣れない環境の中で関わることがストレスにならないのか・・まさに自問自答していたことでした。ことば以外にも気になる問題について、保育者としてできることと専門的な機関へ導くこととの間で悩んでいました。  今回の受講への導きはこどもたちのSOS!まさにその通りです。そして、日常を見ている私たちがするべきこと、できることが見えてきました。

〇保育所保育指針のなかで「一人ひとりの子どもが」という言葉が繰り返し使われていて、私自身も使ってきましたが、この講義を受けて今までの保育を振り返った時に、本当に一人ひとりの子どもに向き合って来ただろうかと考えると、反省することばかりでした。
具体的に一人ひとり・・を実践している園の写真を見せてもらうと、「自分はここまではしていない」と、本当に一人ひとりを大切にするとはどういう事なのかを改めて考え、自分を振り返ることができました。

〇私の勤め先は2年前に大きく改装し、綺麗になったのですが、今日のお話を伺って、いかに保育士(大人)の都合や保育士の動きやすさを中心に作ってしまったのかを反省しました。子ども視点で見直します。

〇今から10年前、街の本屋で偶然「機微を見つめる~心の保育入門~」に出会って、現場で「甘やかしてはダメ!」と否定され続けた私が、「あ~、今のまま子どもたちを守ろう!」と思えたのが山田先生との出会いでした。
今回山田先生の講義を直接聞けることを知り、申し込みました。先生の本を何度も読み返し、自分のものにして保育に臨みたいと思います。

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